歯周病って治らないの?一度なったら手遅れ?|歯周病に強い神戸の松井歯科医院
2019.12.05更新
こんにちは!「神戸松井歯科」院長の松井です。
本日は
・「歯周病って一度なったら治らないの?」
・「歯医者に行って歯周病は治らないって言われた・・・」
・「一度歯周病になったら手遅れなの?」
と不安になっている方へ向けて、分かりやすくまとめてみました。
当院に来られる患者様の中にも同じように悩んでいる人が多く、少しでも当記事でこういった不安を解消できればと考えているので、是非最後までご覧頂ければと思います。
歯周病は本当に治らないのか?歯科医の見解は?
実際にネット上をチェックしていると、「歯医者に行くと歯周病と診断され、一度なると治らないと言われました。」と言う書き込みが見つかります。
これを見た一般の方からすれば「歯医者が治らないと言っているなら本当に治らないのでは・・・」と不安に思っているかも知れませんね。
|歯周病が治らない噂の真意。考え方の違い。
では、なぜこの様な書き込みが見つかるのか?について、その真意と見解をお伝えさせて頂きます。
まず分かりやすく歯周病の治療について説明すると・・・
・歯周病は健康であった時の状態には戻らない
・でも、治療をすれば炎症はなくなり、組織の破壊は止める事が出来る
というのが本当の所です。
ですので、元の状態に戻らない事を「治らない」と言う先生もいれば、炎症が無くなり組織の破壊を止める事を「治る」と言う先生もいます。
この説明の違いが歯周病の治療に関して分かりにくくしている所かも知れませんね。
|【結論】基本的には歯周病は治らない(元に戻らない)
ここまでの説明の通り、一度歯周病になると基本的には元の状態に戻らない為、治らないとも言えます。
一度歯周病になると、歯のまわりの組織が炎症を起こして破壊され、酷い場合は「歯を支えているあごの骨」などが溶けてなくなる可能性もあります。
ですが、定期的にお手入れする事により、炎症や歯周病の進行は止める事が出来るので、歯周病になった場合は、面倒でもしっかりとお手入れを続けて行く事が大事です。
歯周病の基本的な治し方と予防法
歯周病菌が原因で発症する「歯周病」、何となく歳を重ねるとなってしまう様なイメージを持っている人も少なくありません。
一般的な歯周病は、歯周病にかかってからかなり時間が経ってから症状が出ることが多いので、そう思われるかもしれませんが、実際には20歳以上の8割は歯周病にかかっている(※)と言われています。(※・・・厚生労働省「平成23年歯科疾患実態調査」より)
そう考えると、少しでも歯周病について気になる様なら、今すぐにでも治療や予防を始める事をオススメします。
|歯周病治療の基本的な流れ
今回「歯周病が治らない」と不安に思っている方へむけて記事をまとめている訳ですが、こうした不安の元になっているのが「歯科医院による説明不十分」な点が原因の一つかと思います。
当院ではこういった事のない様に、しっかりと治療する前にコンサルティングルームにて治療方針など説明させて頂く事で、できるだけ患者様の不安を取り除く様にしています。
実際に患者様に説明する当院の「歯周病治療」について、基本的な流れをご紹介させて頂きます。
① 検査・診断
② 診断結果の説明・治療方針の相談
③ 歯茎の上の汚れを除去
④ 歯茎の中の汚れを除去
⑤ 再検査:炎症が治まっていれば⑧ 治まっていなければ⑥
⑥ 外科処置
⑦ 再検査
⑧ メインテナンス
上記の流れで歯周病治療が終わり、症状が安定すれば定期健診へ移行します。
雨の日など特に行くのが億劫になってしまう「定期健診」ですが、歯周病予防という観点からも非常に重要です。
面倒に感じても、将来的な事を考えて継続的に受けられる事をオススメします。
歯周病治療には2つのアプローチが必要です
歯周病治療には
1.「歯周病菌」へのアプローチ
2.「様々な病気や悪習慣」へのアプローチ
が必要にとなります。
歯周病の原因はこの「1.歯周病菌」で、前述の治療の流れに沿って機械的に除去する事になります
一方「2.様々な病気や悪習慣」というのは、例えば糖尿病や歯ぎしり、喫煙などの事をいいます。これらに対しての治療や対応も歯周病治療には求められます。
|歯医者に行かずに治すことはできる?
歯周病の初期の歯肉炎という状態であれば、歯医者に行かなくても、日頃からきちっと手入れをしていれば治ることもあります。
ですが、症状が進行している場合は歯医者に行かずに治すのは非常に難しく、また一度治療しても定期健診を怠ると簡単に再発してしまう恐れがあります。
歯周病の予防法の基本
まずはご自身で毎日のお口の中の手入れをすることが大事ですが、お口の中は細かく複雑なので、完璧にする事は出来ません。
自分ではできない所を、歯科医院で手入れのプロが対応していきます。
ここまでを踏まえて「歯周病予防」についてまとめると・・・
① 自分自身で毎日の手入れをきちっと行う
② 歯科医院で定期健診を受ける
③ 生活習慣の改善(規則正しい生活)
という流れが予防には非常に重要です。
歯周病は免疫力が低下すると症状が強く出たリ、組織の破壊がより進行していきます。
毎日の手入れ、定期健診に加えて、規則正しい生活をして健康に保つことが、結果的に歯周病予防につながります。
歯周病が治らない7つの原因
ここまで歯周病の治療方法と予防についてご紹介してきましたが、「既に歯周病にかかっていて中々治らない・・・」と悩んでいる方もいるかと思います。
そこで歯周病が治らない原因をまとめてみましたので、悩んでいるようでしたら一度確認してみて下さい。
1.歯周病ではないかと気づいて治療をしようと思った時には歯周病がかなり進行している
2. 日頃の手入れがうまくできていない
3. 歯科医院で歯周病治療が必要なのに受けていない
4. 規則正しい生活が出来ていない
生活習慣の乱れは体の抵抗力の低下につながり歯周病の進行に影響を与えます
5. 糖尿病など全身疾患をもっている
6. 歯ぎしりをしている
歯ぎしりのような過剰な力は歯周病の進行に影響を与えます
7. 噛み合わせが悪い
噛み合わせが悪いと歯に負担がかかります。
また手入れが難しく歯周病や虫歯のリスクが上がります
自分自身では中々分かりづらい原因も含まれているので、「もしかすると・・・」と思い当たる様でしたら、一度歯科医院でご相談してみて下さいね。
「歯周病が治らない」に関するよくあるQ&A
最後に歯周病が治らないと悩んでいる人が、特に疑問に思う点と回答をまとめてみました。
歯周病が治らないとインプラントはできないの?
できないことはないが、インプラントの成功率や長持ちに関わっってきます。
インプラントにもインプラント周囲炎という歯周病を同じような病気があり、歯周病の管理ができていなければ、インプラントも抜け落ちてしまいます。
歯周病が治らないのに歯医者に行く意味はあるの?
前述したように元の状態には戻せませんが、炎症を抑え進行を止めることはできるため歯医者に行く意味は大いにあります。
少しでも自分の歯で食事ができるよう治療や定期健診を受けましょう。
歯周病は一度なると手遅れなの?
早い段階できちんと対策をすれば手遅れにならないことがほとんどです。
しかし、重度の歯周病まで進行してしまっていれば手遅れの場合があります。
歯周病を治さないとどうなる?将来的なリスクは?
歯周病を治さなければ、最終的に歯は抜けてしまいます。
また歯周病菌が歯茎の血管に侵入し、全身に広がってしまい様々な臓器に悪影響が出ることが考えられます。
今回は「歯周病が治らない」と悩む方へ向けて、本当に治らないのか?治し方や予防法は?についてわかりやすくまとめてみました。
私も実際に患者さんを診てきて、同じように悩んでいる人が沢山いますが、当院ではしっかりと治療の前にお話しさせて頂き、一人一人に合った歯周病の治療をそれぞれにオススメしております。
今回紹介したように、歯周病は自宅で治すのは中々難しいので、できれば手遅れになる前にお近くの歯医者さんで相談してみてくださいね。
もちろん神戸市近郊にお住まいであれば、当院にお越し頂ければしっかりと対応させて頂きますよ。
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