松井歯科医院ブログ

2020.03.27更新

 歯周病治療の流れや費用がイメージできる画像

 

あなたもこんな経験はないですか?

 

・「久しぶりに歯医者に行ったら、高そうな治療プランを提示された」

・「歯周病だと言われて、必要なさそうな治療を進められて不信感が・・・」

 

こんにちは、松井歯科医院院長の松井です。

 

歯周病と言っても症状は人それぞれ、かかる費用や治療内容がかなり異なってきます。

 

一般的な流れや費用を把握しておくと、あなたが歯周病で近くの歯医者に行く際にも不安は解消できるはずです。

 

本日は歯周病治療の一般的な流れや、かかる費用についてまとめてみようと思います。

 

歯周病治療の基本

まず流れを説明させて頂く前に、歯周病の基本治療について簡単に説明させて頂きます。

 

|まずは検査、次に口腔環境を良くする歯垢除去&歯石除去から

最初に歯科医院で専門的で精密な検査を行い、現在の歯ぐきの状態を確認してから治療計画を立てます。

 

歯科医院によって細かい治療内容などはかわってくる事もありますが、基本的には歯周病の進行状態にかかわらず、まずは「歯垢除去」や「歯石除去」から行います。

 

プラークコントロール

歯ブラシなどで虫歯や歯周病の原因である「プラーク(歯垢)」の量を減らす事を「プラークコントロール」と言います。

 

プラークコントロールが歯磨きの事を指すわけではありませんが、正しい歯磨きを心がけて口内にプラークがない状態を保つことは、歯周病を予防する上では欠かせません。

 

歯科医院では歯周病治療の基本として、普段の歯磨きの状態をチェックし、ブラッシングの指導なども行います。

 

スケーリング・ルートプレーニング

 「スケーラー」と言う器具を使い、歯周病の原因となる細菌を取り除く方法を「スケーリング・ルートプレーニング」と言います。

 

歯石は下あごの前歯の裏と、上奥歯の頬側につきやすいと言われており、自宅でのセルフケアは難しい為、歯科医院で専門的な器具を用いて対応します。

 

スケーリング・ルートプレーニングの回数は患者さんの歯石の付着具合により異なりますが、およそ1~6回に分けて行います。

(※厚生労働省が定めたルールにのっとり、地域によって施術回数は異なる)

 


 

細かい部分まで説明するとかなり長くなる為、歯周病治療の基本項目を以下にまとめてみました。

 

・歯ぐきの検査

・歯磨き指導

・SRP(スケーリング・ルートプレーニング)

・抜歯・・・状態によっては必要

・修復物やかみ合わせのチェック

・再評価・・・基本治療後確認し、次の治療、またはメインテナンス(定期健診)に移ります。

・外科治療・・・基本治療で炎症が治まらない場合に必要

・再生治療・・・特殊な材料を用いて、部分的に失われた骨を再生させる手術(再生療法)

・メインテナンス(定期健診)・・・治療後の状態を確認し、再発を防ぎます。

 

細かくご紹介すると難しい専門用語が並んでしまうので、一般の患者さんにも分かりやすくまとめてみました。

 

では次に具体的な流れについてみて行きましょう。 

 

歯周病治療の具体的な流れ

最初の項目で「歯周病治療ってどんなことをするの?」についてご紹介しましたので、ここからは実際に歯周病治療の流れについてご紹介させて頂きます。

 

一般的な歯周病治療の流れと、当院(松井歯科医院)で実際に患者さんに行っている流れの両方をまとめてみました。

 

もしあなたが、「今現在通っている歯科医院の歯周病治療に疑問を感じている」と言う事なら、以下と比較してみて下さい。

 

|一般的な歯周病治療の流れ(※厚生労働省/e-ヘルスネットより

内容を詳しく書いても分かりにくいかと思いますので、流れだけ抜粋して紹介させて頂きます。

 

0.まずは検査を行って歯周病の進行度を調べる

1.歯磨きと歯石除去

2.修復物やかみ合わせのチェック

3.歯周外科処置

4.メインテナンス

 

|松井歯科医院の歯周病治療の流れ

次に当院で行っている「歯周病治療」について、画像付きで治療の流れをご紹介させて頂きます。

松井歯科医院の歯周病治療の流れが分かる画像

 

画像が見れない方の為に、一応テキストでもご紹介しておきます。

 

1.試料採取(1回目の検査)

2.コンサルテーション(診断・説明)

3.スケーリング

4.経過検査(2回目の検査)

5.スケーリング・ルートプレーニング

6.再検査(3回目の検査)

7.コンサルテーション(治療結果の説明)

 ※治っていれば8へ、治ってなければ9へ

8.メインテナンス

9.歯周外科治療

 

 こうしてみると一般的な歯周病治療の流れよりも項目が多い気がするかもしれません。

 

なので「松井歯科医院で歯周病治療をすると何回も通わないといけないのでは!?」と感じてしまうかも知れませんね。

 

ですがご安心ください。上記の流れの中で歯周病の症状が改善されれば、その後は3ヵ月に1回程度のメインテナンスに移って頂きます。

 

歯周病治療の痛みなど、良くある疑問と回答

ここまでで「歯周病治療の基本と流れ」に関してはある程度ご理解頂けたかと思います。

最後に、歯周病の流れ以外にも患者さんが疑問に思っている点を、回答とともにまとめてみました。

|歯周病治療の費用っていくらぐらいかかるの?

歯周病治療に関しては、患者さんの状態により大きく変わる為、当院では基本的に治療費用に関しては掲載しておりません。

ですので、以下は目安として参考までにご覧頂ければと思います。

※そもそも歯周病治療って保険は効くの?

 基本的に歯周病治療は保険適用ですが、歯周外科治療の中には保険適用外(自費治療)の手術もあります。

※初診料や最初の検査料は?

検査の内容によりますが、当院では基本的に2,000円~4,000円ほどになります。

※1回の治療でいくらぐらいかかるか?

 一般の治療であれば1,000円~2,000円ほどになります。

|歯周病の治療中、治療後ってどれぐらい痛いの?

歯周病は自覚症状がない人も多く、いざ歯医者に行く際に「痛み」に関して不安になる方も多いようです。

そこで歯周病治療の痛みについてもご説明させて頂きます。

※治療中の痛みや麻酔は?

炎症が強いところや、知覚過敏がある歯の周りを治療するときには痛む場合があり、その場合は麻酔をして治療します。

当院では麻酔を打つ際の痛みもある程度軽減する為に、なるべく痛みが出ないように配慮しております。

※治療後の痛みは?

治療後の痛みに関しては、治療内容や歯周病の進行度合いなどにより異なるので、一概に痛みについて言い切ることはできません。

当院の歯周病治療に関しても100%痛みが出ないとは言えませんが、できるだけ治療後に痛みが出ない様に配慮しています。

|歯周病治療って薬を飲むだけの場合もあるの?どんな薬?

 歯周病治療に関して調べていると、薬のみで治る様な記事を見られた方もいるかも知れません。

そのような内容を見ると「歯周病が痛みもなく薬だけで治るなら!」と、その薬の購入を検討してしまいますよね。

※歯周病は薬を飲むだけでは治らない

 ですが現段階では、薬だけで歯周病を治すことは出来ない為、歯科医院で歯周病治療を受ける必要があります。

※歯周病治療でお渡しする薬について

申し上げた通り、薬を飲むだけで歯周病が治ることはありませんが、状況に応じて薬を補助的にお渡しすることはあります。

主にお渡しする薬としては、飲み薬の「ジスロマック」という抗生剤です。


 今回は「歯周病治療の流れ」や「費用」、「痛み」に関してご紹介させて頂きました。

治療に関して不安に感じる方も多いかと思いますが、事前に費用や痛み、流れについてある程度理解できていると、歯科医院にも行きやすいのではないかと思います。

当院では歯周病治療に関して、他にも疑問や悩みに関して記事にまとめているので、興味があればご覧頂ければと思います。

※歯周病治療に関するページはこちら

・「歯周病とは?※歯肉炎や歯周炎、歯槽膿漏との違いは?」 

・「歯周病って治らないの?一度なったら手遅れ?

投稿者: 松井歯科医院

2020.03.07更新

歯周病とは?※歯肉炎や歯周炎、歯槽膿漏との違いは?がイメージできる週病菌の画像

 

こんにちは!神戸松井歯科医院の院長松井です^^

当院では「歯周病の治療」に関して特に力を入れておりますが、そもそも歯周病に関して詳しくないという患者さんも多くいらっしゃいます。

そこで、歯周病に関して誰でも分かりやすい様に、原因や症状、治療などについて分かりやすく説明していきます。

今回はそんな「歯周病」に関する基礎知識として・・・

・歯周病と歯肉炎の違いは?

・歯周病菌っていったい何?

・歯周病って歯槽膿漏や歯周炎と違うの?

上記について分かりやすく説明していきます。

そもそも歯周病とは?

「歯周病」とは、歯と歯ぐきのすき間(歯周ポケット)から細菌が侵入し、歯のまわりに炎症が起こる病気の事です。

歯医者に行くタイミングと言えば、「虫歯」などで痛みを感じた時が多いですが、この「歯周病」の場合は痛みが出ない事が多いのが特徴です。

だらだらと専門用語で解説すると非常に分かりにくい為、一覧で特徴などをまとめてみました。

・歯周病になると、歯ぐきの出血や腫れ、周囲の人も気づくような口臭が見られる事がある

・歯周病は痛みが出ない事が多いので、セルフチェックや定期健診が必要

・症状が重くなると、歯を支えるアゴの骨が溶けて歯が抜ける事もある

・初期の段階では自覚症状がないので、歯科医院での検査を受けるのがオススメ

特に注意したいのが「痛みが出ない」と言う点で、普段から自分で意識していないと、重度の症状になるまで気づかない事もあります。

歯を磨いて出血すると言う人も多く、気にしない人がほとんどかも知れませんが、出来れば一度でも歯科医院で検査される事をオススメします。

歯周病になる原因は?

普段からしっかりと歯磨きをしていれば、「歯周病」にはかからないのでは?と思っている人も多いかと思います。

確かに「歯周病」は、不十分な歯磨きが原因でおこる事も多く、しっかりと歯磨きが出来ていればある程度は予防できるかもしれません。

歯周病を予防するには、歯の表面はもちろん、歯と歯の間や、歯と歯ぐきの間など、歯間ブラシなども駆使して行き届いた歯磨きを毎日する必要があります。

また以下に当てはまる人の場合、歯周病の進行を早める可能性があるとも言われています。

・喫煙者

・糖尿病

・歯ぎしりをする

・口を開けて生活している

・歯並びが悪い

こういった方は更に注意が必要です。

歯周病菌っていったい何?

口の中には、歯周病菌を含め、虫歯菌など今現在800種類以上の細菌がいると言われています。

中でも歯周病菌の代表的な3種類(※P.g.菌、T.f.菌、Td.菌)に関しては、特に歯周病の進行を早めると言われています。

更にこの3種類以外でも沢山の歯周病菌があり、種類によっては若いうちにかかると非常に危険なものもあります。

 

歯周病、歯肉炎、歯槽膿漏、歯周炎の違いは?

歯周病については、ここまで説明した内容で多少ご理解頂けたのではないかと思います。

では他に聞く事が多い「歯肉炎」や「歯槽膿漏」、「歯周炎」との違いについても分かりやすくご紹介させて頂きます。

まず最初にご説明させて頂くと、歯周病は歯肉炎と歯周炎に分けることができます。

|歯肉炎について

歯肉炎とは、炎症が歯ぐきのみにとどまっている状態の事を言います。

|歯周炎について

歯周炎とは、歯肉炎とは違い、歯ぐきのみではなく骨まで溶けてしまった状態の事を言います。

なので両方とも歯周病ですが、歯肉炎よりも歯周炎の方が症状は重度だという事です。

|歯槽膿漏について

一般的には歯槽膿漏も歯周病のことを指しています。

歯槽膿漏については、膿が出ている状態のことをあらわしており、「病名」ではなく「状態」のことです。


 

歯周病と言っても進行状態などによっても呼び方は様々で、一般の方からすると分かりにくいと感じてしまうかも知れません。

今回はそんな「歯周病」について、分かりやすく説明させて頂きましたがいかがだったでしょうか?

歯周病についてご理解頂いただけでは治療にはなりませんので、少しでも「歯周病かな・・・」と感じたら、早めに歯科医院で検診を受けてみて下さいね。

 

※以下の記事がよく一緒に読まれています⇒

歯周病って治らないの?一度なったら手遅れ?

 

 

 

 

投稿者: 松井歯科医院