松井歯科医院ブログ

2026.09.17更新

白い歯を見せて笑顔の女性

 

こんにちは、松井歯科医院院長の松井です。

 

「ジルコニアがいいと勧められたけれど、実際のところどうなんだろう」

 

自費の被せ物は、決して安い買い物ではありません。だからこそ、良いところだけでなく欠点や、どのくらい持つのかを知ったうえで決めたいとお考えになるのは、当然のことだと思います。

 

今回は、ジルコニアという素材のデメリットと、どのくらい持つのか、そして当院の保証についてご説明させて頂きます。良い面ばかりを並べるつもりはありませんので、判断の材料としてお読みいただければと思います。

 

ジルコニアとは

CAD/CAMで設計された歯の模型

 

ジルコニアは、二酸化ジルコニウムを主成分とするセラミックの一種です。人工のダイヤモンドにも使われる成分で、医療の分野では人工関節などにも用いられてきた材料です。

 

歯科で使われる特徴は、大きく3つあります。

 

・セラミックの中でも特に強度が高く、割れにくい
・水分を吸いにくいため、年数が経っても変色しにくい
・金属を使わないため、歯ぐきの縁が黒ずむことがない

 

奥歯のように強い力がかかる場所にも使いやすく、金属アレルギーが心配な方にも選んでいただける素材です。

 

ただ、万能な素材というわけではありません。ここからが本題です。

 

ジルコニアのデメリット

治療方法について相談するご夫婦

 

|硬いぶん、噛み合う歯への配慮が必要です

ジルコニアは非常に硬い素材です。そのため、噛み合う相手の歯がすり減りやすくなるのではないかという指摘がされてきました。

 

ここで大事になるのが、噛み合わせの調整と、表面をしっかり研磨することです。表面がざらついたままだと、相手の歯への影響が出やすくなります。ここは、治療する側が責任を持って気を配るべき部分だと考えています。

 

装着したあとも、定期的に噛み合わせを確認していくことが大切になります。

 

|費用の負担が大きくなります

ジルコニアは自由診療です。公的医療保険が適用されませんので、費用は全額自己負担となります。

 

保険のCAD/CAM冠と比べると、どうしても負担は大きくなります。「白い歯にしたい」というご希望だけであれば、保険で対応できる場合もありますので、そこは正直にご説明させて頂きます。

 

|透明感では、他の素材に劣る場合があります

ジルコニアは強度が高い反面、光の透け方という点では、他のセラミック素材のほうが自然に見えることがあります。

 

奥歯であれば気になることは少ないのですが、前歯のように見た目を重視される部分では、素材の選び方が変わってくることもあります。

 

|歯を削る量が必要になります

被せ物を作る以上、土台となる歯を削ることは避けられません。素材に必要な厚みを確保するため、一定量を削る必要があります。

 

削った歯は元には戻りません。ここは、どの被せ物を選ぶ場合でも共通してお伝えしていることです。

 

|欠けた場合、部分的な修理が難しいことがあります

硬い素材であるがゆえに、万が一欠けてしまった場合、その部分だけを補修するのが難しく、作り直しになることがあります。

 

これは強度が高いことの裏返しでもあります。

 

e.maxとの違い

被せ物の素材を比較するイメージ

 

自費のセラミックを調べていると、「e.max(イーマックス)」という名前を目にされるかも知れません。

 

e.maxは、二ケイ酸リチウムガラスを主成分とするセラミック素材です。ジルコニアと比べると、次のような違いがあります。

 

・透明感……e.maxのほうが天然の歯に近い透け方をするとされています
・強度……ジルコニアのほうが高く、強い力がかかる場所に向いています
・向いている部位……e.maxは前歯など見た目重視の部分、ジルコニアは奥歯など力のかかる部分

 

どちらが優れているという話ではなく、求めるものによって適した素材が変わるということですね。

 

なお、当院では自費の被せ物として、e.maxとジルコニアをご用意しております。ただし、e.maxは口腔内スキャナーでの型取りができないため、従来の方法で型取りを行います。

 

保険の被せ物との違いについては、こちらの記事で詳しくご説明しています。
保険のCAD/CAM冠と自費のジルコニア、何が違うのか|歯科医師が解説

 

どのくらい持つのか

歯科検診のイメージ

 

「何年持ちますか」というのは、本当によくいただくご質問です。

 

正直に申し上げると、「何年です」と一律にお答えすることはできません。

 

同じ素材で同じように作っても、5年で問題が出る方もいれば、10年以上そのままの方もいらっしゃいます。この差を生むのは、素材そのものよりも、お口の環境と使い方です。

 

持ちを左右する主な要因を挙げておきます。

 

|噛み合わせと、歯ぎしり・食いしばり

強い力が繰り返しかかると、被せ物にも土台の歯にも負担がかかります。歯ぎしりの自覚がある方は、就寝時にマウスピースを使うなどの対策をご提案することがあります。

 

|毎日のお手入れ

被せ物そのものは虫歯になりませんが、被せ物と歯の境目は虫歯になります。ここに汚れが残ると、中で虫歯が進んで作り直しになってしまいます。実は、これが最も多い失敗の原因です。

 

|歯ぐきの状態

歯周病が進むと、土台となる歯そのものがぐらついてきます。被せ物が良くても、支える側が弱れば長くは使えません。

 

|定期的な確認を受けているかどうか

噛み合わせは、時間とともに少しずつ変わっていきます。定期的に確認して、早めに調整することが、結果として長持ちにつながります。

 

当院の5年保証について

歯科医院でのカウンセリング

 

当院では、自費治療に5年間の保証期間を設けております。

 

ただし、どんな場合でも無条件に保証される、というものではありません。保証の適用には条件がございます。

 

治療が終わってから5年以内であれば保証の対象になりますが、次のような場合は、保証期間内であっても保証が適用されないことがあります。

 

・定期的なメンテナンス(定期検診)を受けていらっしゃらない場合
・ナイトガード(マウスピース)の使用をお願いしていたにもかかわらず、使用されなかった場合
・不注意や不慮の事故など、明らかに当院の責任ではない場合
・診療時にはまったく予測できなかった、お口の状態の変化によるトラブル

 

特に、定期検診に通っていただくことは、保証を受けていただくための条件のひとつです。先ほどの「どのくらい持つのか」でもお伝えしたとおり、定期的な確認は被せ物を長持ちさせることにもつながりますので、ぜひ続けていただければと思います。

 

保証の内容については、治療を始める前に必ず詳しくご説明いたします。ご不明な点をすべて解消していただいてから、治療に進んでいただくのが当院の方針です。

 

「聞いていなかった」ということが起こらないよう、保証書もお渡ししながらご説明させて頂きます。

 

よくあるご質問

 

|保証の対象になるのはどんな場合ですか?

治療が終わってから5年以内であれば、保証の対象になります。ただし、定期検診を受けていらっしゃらない場合や、ナイトガード(マウスピース)の使用をお願いしていたのに使用されなかった場合、不注意や事故など明らかに当院の責任ではない場合などは、保証が適用されないことがあります。詳しくは、治療を始める前に保証書をお渡ししてご説明いたします。

 

|ジルコニアは金属アレルギーでも使えますか?

ジルコニアは金属を使わない素材です。そのため、金属アレルギーが心配な方にも選んでいただけます。ただし、アレルギーの内容によっては事前に確認が必要な場合もありますので、お持ちの情報があればお知らせください。

 

|歯ぎしりがあっても大丈夫ですか?

ジルコニアは強度が高い素材ですので、選択肢としては考えられます。ただ、歯ぎしりの力は被せ物だけでなく土台の歯にも負担をかけます。就寝時のマウスピース(ナイトガード)など、あわせて対策をご提案することがあります。なお、ナイトガードの使用をお願いしていたのに使用されなかった場合は、保証の対象外になることがあります。まずはお口の状態を拝見させてください。

 

|型取りは、あの粘土のようなものを使いますか?

当院では口腔内スキャナーによる型取り(光学印象)を導入しております。ジルコニアの被せ物には、この方法で対応できます。ただし、お口の状態によっては従来の方法で行う場合もあります。

 

|相談だけでも構いませんか?

はい、大丈夫です。「まず話を聞いてから決めたい」というご相談も歓迎しております。

 

まとめ

 

今回は、ジルコニアのデメリットと持ち、そして保証についてご説明させて頂きました。

 

・ジルコニアは強度が高く、変色しにくいセラミック素材です
・硬いぶん、噛み合わせの調整と表面の研磨が重要になります
・透明感では、他のセラミック素材のほうが優れている場合があります
・自由診療のため、費用は全額自己負担となります
・持ちを左右するのは素材よりも、噛み合わせ・お手入れ・定期的な確認です
・当院では自費治療に5年間の保証を設けております(定期検診の受診などが条件です)

 

高い費用をかけて治療するのですから、長く使っていただきたいと思っています。そのためには、入れた後の付き合い方のほうが大事だとお伝えしておきますね。

 

当院はJR神戸駅から徒歩5分のところにあります。素材選びで迷っておられる方は、一度ご相談してみてくださいね。

 

自由診療に関するご案内

 

この記事でご紹介しているジルコニアによる被せ物は自由診療です。公的医療保険が適用されず、費用は全額自己負担となります。

 

|主なリスク・副作用について

・被せ物を作るために、歯を削る必要があります
・噛み合わせや使用状況によって、破損や脱離が起こる場合があります
・硬い素材のため、噛み合う相手の歯に影響が出ないよう調整が必要です
・欠けた場合、部分的な補修が難しく、作り直しになることがあります
・治療後に、しみる・違和感があるなどの症状が出る場合があります
・お口の状態によっては、ご希望の素材で治療できない場合があります
・治療の効果や経過には個人差があり、すべての方に同じ結果をお約束するものではありません

 

|保証について

自費治療には5年間の保証期間を設けております。保証の適用には条件がございますので、治療開始前に詳しくご説明いたします。

 

|費用について

治療内容やお口の状態によって異なりますので、診察のうえでお見積りをご提示いたします。費用についてのご説明を十分に行い、ご納得いただいてから治療を開始いたします。

 

ご相談・ご予約

 

お電話のほか、ページ上部の「WEB予約」からも24時間ご予約いただけます。

 

・電話番号:078-381-6484
・診療時間:9:00~13:00/14:30~19:00(土曜の午後は14:00~17:00)
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投稿者: 松井歯科医院